FC2ブログ

男はつらいよ第30作『花も嵐も寅次郎』

しょうてんがい

今作のマドンナは田中裕子(蛍子)。
その蛍子に恋をするのが、
この共演がきっかけで後に結婚する沢田研二(三郎)。
寅さんは三郎を応援するキューピットとしての役回り。

谷津遊園の観覧車で二人が思いを確認し合うラブシーンは
役としての蛍子と三郎というよりも
撮影中のどこかで二人が惹かれ合い
リアル恋愛に発展してく
田中裕子と沢田研二の
ある種、ドキュメンタリーにも見える。


「やっぱり二枚めはいいなぁ…
 ちょっぴり妬けるぜ」

二人の恋愛が成就したことを知り旅にでる寅さん、
寂しげな表情でさくらにこぼす。


(1982年/昭和57年 12月公開)

テーマ : 日本映画
ジャンル : 映画

男はつらいよ第29作 『寅次郎あじさいの恋』

登場するマドンナのうち何人かは
寅さんに思いを寄せるも実ることはなく、
結果、寅さんがふられたかっこうで話しが終わる。

その一人、かがり(いしだあゆみ)。
ふとした縁で寅さんが
京都の陶芸家、加納作次郎(片岡仁左衛門)と知り合う。
そこでお手伝いをしていたかがり、
かつて恋仲だった陶芸家の弟子にふられて
京都は伊根の実家に帰る。

いねにて
そんなかがりを気遣い
実家を訪ねる寅さん。
「…誰を恨むってわけには
 いかなねえんだよね、こういうことは…」
船屋のあるのどかな伊根の海をバックに
語り合うシーンがいい。

ふなつきば

この「寅次郎あじさいの恋」は
後半は喜劇じゃなくシリアスに展開していく。
とくに伊根での一夜は
シリーズの中でもめずらしく
マドンナが寅さんに生っぽく迫る。
かがりとは、ここ伊根での別れ、
江ノ島での別れと二度の別れをすることになる。

せつなく響く♪かがりのテーマ(マンドリンの音)がいい。

ラストシーン、寅さんが彦根で啖呵売をしている。
「神田は六法堂…」と
瀬戸ものを手にいつもの口上のあと
「聞いて驚くな」
「人間国宝加納作次郎の作品だ!」
「…1万でどうだ!」
そこに一人の男から声がかかる。
「買うた!」
加納作次郎本人だった。
「1万円は高うないか…」
ここでの二人のやりとりがいい。
片岡仁左衛門の柔らかい関西弁が
ほっと和ませる。

シリーズの中で最も好きなラストシーン

(1982年/昭和57年 8月公開)


テーマ : 日本映画
ジャンル : 映画

tag : 男はつらいよ 寅さんスケッチ いしだあゆみ

男はつらいよ第28作 『寅次郎紙風船』

この柴又駅での別れがいくつかある中、
これほど切ないシーンはない。

「俺が死んだら、女房を嫁にしてやってくれ」
テキ屋仲間が遺した言葉。
未亡人となった光枝(音無美紀子)に
すっかり本気で結婚モードになってる寅さん。
とらやを訪ねてきた光枝を柴又駅まで送る。

光枝「もしオレが死んだら、
   寅の女房になれ…と云われたけど…」
寅さん「寅さん、約束したの?本気で」と光枝が訊く。
寅さん一瞬、迷いながら
「…適当に相づち打ったのよ」ととぼけた寅さんの応えに、
目線を落とし、小さく頷いて
「じゃあよかった… ごめんね…」と
落胆と安堵が入り交じったような表情の光枝。
この流れに身を任せるのもいいかという思いが
光枝の中に芽生えてたようにも見えた。
光枝「じゃ、さよなら」
寅さん「うん、気をつけてな」

みおくり
「正月は、どこで稼ぐの?」
駅に向かう光江が振り向きたずねる。
寅さん「…伊豆か、駿河あたりか…」
光枝「…しっかり稼いでね」
あまりにも切ない別れの空気がかき消されて
どこかホッとする。

状況を受け入れて光枝を見送る
寅さんの眼差しがいい。

。。。。。。。。。。。。。
【絶好のロケーション/沖端漁港】
gyokou
この第28作/寅次郎紙風船で知った沖端漁港がいい。

観光絵葉書には出てこない
日本の原風景に出会えるのが
寅さんシリーズのひとつの醍醐味だ。
とくに今作の九州のロケ地はよかった。
なかでも久留米の町、秋月の石橋、
川沿いの風情など
行ったことないのに懐かしいと感じる
風景がいっぱい楽しめた。



(1981年/昭和56年12月公開)

続きを読む

テーマ : 日本映画
ジャンル : 映画

4月22日(月)江ノ電

大型連休直前、
スケッチブックを持って鎌倉へ。
目的は江ノ電に乗ること。

おおふな

かまくら
鎌倉までの車内、見知らぬ乗客を描く。

久しぶりの江ノ電にワクワクしながら
600円で1日乗り放題の「のりおりくん」を手に
鎌倉から出発。
平日とあって余裕で席に座れた。
あと一週間もすれば大型連休で、
江ノ電鎌倉駅は人が溢れる。
何年か前の連休に鎌倉へ行ったとき、
駅の構内へ入るのにたしか2時間待ちという
長い行列ができていた。
もちろん乗らなかったけど。

とりあえず終点藤沢まで車内から
スケッチポイントをロケハン。

えのしま
折り返して復路、江ノ島で下車。

のりおり
まだ工事中の片瀬江ノ島駅を横目に過ぎて
東海岸で一杯呑んでると
傍で仕事の合間か
スーツ姿のオジサンも一杯やってた。

えのでん

すけっち
腰越まで歩いてる途中、
昭和感たっぷりのY字路があった。

もなか
なんと江ノ電が店のディスプレイになってる。

koshigoe
自転車屋、写真館が渋い。

ごくらくじ
かつての青春ドラマ『俺たちの朝』の
舞台になってた極楽寺駅で途中下車。





テーマ : 鉄道の旅
ジャンル : 旅行

tag : 江ノ電 見知らぬ乗客

男はつらいよ第27作 『浪速の恋の寅次郎』

(スケッチ:瀬戸内海の小島で啖呵売)
(スケッチ:船着場での別れ)
旅に出た寅さん、瀬戸内の小島で
今作のマドンナふみ(松坂慶子)と出会う。
今や貫禄十分の松坂慶子、
30代のこの頃は艶っぽい。

(スケッチ:新世界)
寅さん、大阪へ。
そこに登場する顔ぶれがいい。
かしまし娘、芦屋雁之助、笑福亭松鶴、
大村崑など大阪色した役者陣たちがいい味出してる。

バックに流れる都はるみの♪大阪しぐれ♪が心地いい。
かつて大阪で暮らしていた自分としては
思い出が詰まった大阪の街は
もうひとつの故郷でもある。

大阪、石切神社参道で
ふみと再会した寅さん、
ふみに生き別れた弟がいることを知り
いっしょに弟を探し訪ねていく寅さん。
そこで哀しい事実を知る。

ふみととらさん
ふみ「寅さん、泣いてもえぇ…」
寅さん「泣きな…気のすむまで…」
ふみの哀しみを受け止める
寅さんの眼差しがいい。



(1981年/昭和56年 8月公開)

テーマ : 日本映画
ジャンル : 映画

tag : 男はつらいよ 寅さんスケッチ 松坂慶子

4月18日(木)山下公園

公園011

公園01


公園02

公園022

桜も葉桜になり、
上着なしでもでかけられる陽気。
スケッチブック持ってぶらりチャリ散歩。
マルエツで缶ビール、
中華街で肉まん買って、
山下公園へ。


テーマ : 横浜!YOKOHAMA!
ジャンル : 地域情報

tag : スケッチブック 中華街

男はつらいよ第26作『寅次郎かもめ歌』

北海道江差でテキ屋仲間の死を知り、
墓前を訪ね奥尻島へ。
そこで出会う一人娘のすみれ(伊藤蘭)が今作のマドンナ。
博打好きでろくでなしの父親のことを考えると
すみれが不憫に思えてならない寅さん。
東京で働きながら高校に通いたいというすみれを
柴又へ連れて帰り父親がわりとして面倒をみることに。

かもめ歌
すみれ「私やめようかな…どぉせダメだもん」
寅さん「親父がろくでなしだから
    娘もボンクラで高校も入れやしねぇ…
    そうやって後ろ指さされていいのか…」
高校の入学試験に向かう途中、
自信のもてないすみれに寅さんが父として諭す。

(スケッチ/教室で生徒たちに寅節を聞かせる)
無事、合格したすみれが通う
学校の教室には同級生役として
光石研、田中美佐子がいる。
また、すみれの恋人役には村田雄浩。
授業の中で教師が
国鉄職員だった濱口國雄の
「便所掃除」という詩を読み上げていくシーンがある。
はじめはあまりにも直截的な単語や言葉遣いに
笑っていた生徒たちも聞いていくうちに
作者の日常の厳しさや叫びを理解し
引き込まれていく。


(1980年/昭和55年12月公開)

テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

tag : 男はつらいよ 寅さんスケッチ 伊藤蘭

男はつらいよ第25作『寅次郎ハイビスカスの花』

5年ぶりにマドンナとして、
リリー3回目の登場。

(スケッチ:博が小岩へチラシの配達)
博が配達先で
久しぶりにリリーと対面。

「私、いま病気なの…」
リリーから一通の手紙を受け取り
寅さん、看病のために沖縄へ。

おきなわ
(仕事探しに出かけたリリーが立ち寄ったレストラン)

無事、回復したリリーと寅さんの
沖縄での同棲生活が始まるも
蜜月はいつまでも続くことはない。

沖縄で、柴又で、リリーと寅さんが
所帯を持とうという思いがちぐはぐに行きちがう。

柴又駅でのリリーとの別れ、
電車のドアが閉まる瞬間、
「幸せになれよ」寅さんがリリーに声をかける。
動き始めた電車のガラス越しに笑顔で応えるリリー。

この柴又駅で電車が小さくなっていく
別れのシーンはいつも切ない。

偶然、田舎のバス停で再会するラストシーン、
まだまだ二人の関係は続くことを予感させる。
寅さんがリリーの乗って来たバスに乗り込み
緑の中を進んでいくところでエンデイング。


(1980年/昭和55年 8月公開)

テーマ : 日本映画
ジャンル : 映画

tag : 男はつらいよ 寅さんロケ地 沖縄

男はつらいよ 第24作『寅次郎春の夢』

今作はマドンナ、圭子/香川京子との話よりも
寅さん、さくらの兄妹とアメリカから渡ってきた
アメリカ版寅さん、マイケルとの交流が主題になっている。

とらさんあくしゅ
今までのマイケルとの確執を水に流すかのように
寅さんがサッと手を差し出す。
一瞬、空気が澄んだ。
車寅次郎の潔さが眩しいくらいにかっこいい。
アジアの近隣諸国との関わりも
こんなふうにできないかとつい思ってしまう。

sakura
「 I love you 」
とらやの2階で帰り支度をしながらマイケルが
さくらに思いを告げる。
「 This is impossible 」さくらが応える。
さくらへの思いを断ち、
アメリカへ帰るお別れの握手。

この二つの握手のシーンが今作を象徴している。
また、寅さんのカッコ良さが光った。

さくらどて
さくらが江戸川の土手で
帰途についたマイケルのことを思い空を見上げる。
寅さんの妹としてでもなく
博の妻、満男の母でもない
一人の女性として佇むシーンは清々しい。

(1980年/昭和54年 12月公開)

テーマ : 日本映画
ジャンル : 映画

tag : 男はつらいよ 寅さんスケッチ 倍賞千恵子

男はつらいよ第23作『翔んでる寅次郎』

タコ社長が営む朝日印刷の
工員の結婚式から話が始まる。
ハネムーンへ旅立つ二人の車のリアウインドウには
祝福のメッセージがデカデカと貼られている。
実際には見たことないけど、
かつて熱海が新婚旅行のメッカだった時代、
旅立つ新郎新婦を駅のホームで見送るシーンがあった。

花嫁がウェディングドレス姿のまま
結婚式の会場からとらやへ駆け込む。
ダスティン・ホフマンとキャサリン・ロスの
『卒業』のシーンを思い出す。
その花嫁が旅先の北海道で
寅さんと知り合った桃井かおり(ひとみ)、
逃げられた花婿が布施明(邦夫)。
この二人の終わったはずの関係が
ドラマの軸になる。

かわら
男はつらいよは、
いつもこの河原から始まる。

ひと騒動終えてひと息つくひとみ、
それを見守る寅さん、さらにそれを見守る源ちゃん。
「どうして結婚しないの?」
「なんかわけあるの?」
ひとみが寅さんの顔をのぞきこむように尋ねる。
この河原でいろんなマドンナが登場する中、
桃井かおり(ひとみ)とのシーンがとくにいい。

最後は、ひとみの結婚式に
寅さんが仲人として登場。
第1作のさくらと博の
あったか〜い結婚式を思い出す。

(1979年/昭和54年 8月公開)


テーマ : 日本映画
ジャンル : 映画

tag : 男はつらいよ 寅さんスケッチ 桃井かおり

自己紹介

ともぞう(いけだふみのり)

Author:ともぞう(いけだふみのり)
1本のエンピツと
紙きれがあれば、
人を描く。

いままでの日記
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログ内検索
リンク
Thanks